32.

アクアマリンを握って眠ることもない夜

本当は大人ぶりすぎて引き際を外しただけの子供

書けない私のまま君に会いに行く

夜が西に去っていく時分

失われる時間

さっきまで夢を見ていた

陳腐で浅はかな宝石にだまされていた

夢を忘れた私のままで 君に会いに行く

夢を忘れた君と私で

形骸化した万華鏡を交換する

筒の中にしか もうない

31.

明日が36時間になってくれ頼むから

ずっとそう願ってんの

私そのくらいがちょうどいい

なんか相対性理論と関係ありそう

でもだとすれば皆で36時間になってもしょうがないわけだから

相対性を維持するためには

24時間をのんびりやるしかないよね 私が

明日と明後日は一度に来ない

私はもどかしくないし 来なくていい

死ぬまで生きますから ゆるしてほしい

30.

不毛な話をしないと

不毛じゃない話も大事じゃなくなるよ

下世話でいないと

下世話じゃないのがわからなくなるよ

人工知能にもそれを組み込むそうだから

人工知能人工知能を作ってるのかもね

 

矛盾しかないよ

正しいなんてどうして言えるの

我々が真の整合に辿り着くことはありません

死ぬまで生きるしかありません

からっぽでも

根っこがなくても

どんなに孤独でも

生かされる 人工知能なのだとしても

29.

ことば、ことば、ことば、

毎日、ことば、、、

疲れたなあ

 

ことばがあるから書けるのに

取りこぼさないことができなくて

それから一歩も動けなくなる

 

正しくないことばの応酬

それでいいよと言い続けるその先にあるもの

誰かと居れる、気がしない

私はすごくさみしいのに

28.

アクアマリンの

つめたい手触りがすき

押し付けがましくない慈愛がすき

気付かれないやさしさがすき

 

3月とおひつじの二律背反

許してくれる気がしてすき

 

水を湛えて涙にも寛容な

その表情がすき

 

すき すき すき

 

明日地球がなくなっても

あるいはまだまだ続いても

もう大丈夫だよ

27.

壊れていく私が 良くなっているんだそうだ

忘れる 神様も大事な人も大事じゃない人も

何も思い出さない辛くない悲しくもない

笑っている いいこと

何者かである私は笑っている 見知らぬ土地で

壊れていくだから良くなっている

手放したはずのものが 砂鉄みたいにさらさらと強力に集まってきて私を取り囲み

抱きしめすぎたそれでいいよは

生き埋めで見殺しのまま

毎日何かを忘れて笑っている

大事な予感の糸口が見つからない 笑っているしかない

私は良くなっている

26.

10ねんまえに かきましたか

わたしはこれを

 

それほどまでに

あっとうてき たにんかん

 

ぜんあくは そこそこにしましょう

おとなです

まごうことなきおとなです

 

それでいいよ の

さきにあったもの

 

それと

 

なくならない

じんせいの きれはし

24.

だるま落としを斜めに積んでも

上のまると下のまる

ある程度のところまでは

同一線上に戻せるけど

ある程度を過ぎちゃったら

なかなか下のまると同じところに

持っていけないね

 

すとん すとん すとんって

下から順に抜かれたら

残るまるって何者なのだろうね

まるには違いないけれど

23.

蛍光ペンに単純な色しかなかった頃

ピンクと水色を重ねると紫になるのが楽しくて

5色をいろいろに塗り重ねた

水玉 チェック お花 ハート

いっぱいつくった 柄 柄 柄

あれは確かに私の中から出てきたんだ